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ミケル・バルセロ展

以前、少しだけ美術業界に携わっていたこともあり、私、意外と美術にも興味があります。

ただ、このスペイン出身の芸術家ミケル・バルセロ(Miquel Barceló)氏の作品は初めて鑑賞しました。

久しぶりの美術館。

週末でも人が少なくて静かでよかったです。

ということで、今回は先週末、鑑賞してきたミケル・バルセロ展をご紹介。

『ミケル・バルセロ展』
会期:2022年1月13日~3月25日(休館日:月曜日)
場所:東京オペラシティ アートギャラリー
時間:11時~19時
http://www.operacity.jp/ag/exh247/

ミケル・バルセロ(1957-)はスペインの・マヨルカ島出身のアーティストで、ヨーロッパを中心に活動し、現代芸術を牽引する一人として、世界各国から評価されています。

主なテーマは海と大地、動植物や歴史、宗教の他、近年は旅行先で訪れたアフリカやヒマラヤなども題材にしています。

その活動は絵画を中心に、彫刻、陶芸、パフォーマンスなど幅広く、マヨルカ島のパルマ大聖堂の内部装飾なども任され、大小さまざまなプロジェクトにも参加しています。

日本ではまだ未明のアーティストではありましたが、今回初個展として巨大なスケールの絵画作品を中心に、彫刻、陶芸を加えた約90点が展示されています。

正直、私もたいした前情報もなしで訪れたため、このミゲル・バルセロ自体が現存する方なのか、すでに他界しているアーティストなのかすらもわかりませんでした。

しかし、初めて見る作品ながらも、まずその作品群から伝わってくるエネルギーに圧倒されました。

そして何より画材の多様性と何層にも塗り重ねられた色彩のコントラストに魅了されました。

作品を立体的に見せ、表現をより具現化するために、様々な画材が使われているようで、多くの作品がミクストメディアで制作されています。

なので、近づいたり離れたりしてみると作品の表情が変わる為、一つの作品を飽きることなく様々な見方で楽しむことができました。

マヨルカ島出身ということもあり、大地や海の自然のテーマが多くありましたが、闘牛をテーマにした作品もとても印象に残りました。

全体的に俯瞰するような描き方が得意なのか、作品からは小さな宇宙が感じられ、独特の世界観に引き込まれます。

そんなスケールの大きな絵画作品だけでなく、陶器や彫刻などもどれも独創的ながらも、ユニークや遊び心も感じられ、作家の多感性が垣間見えるようでした。

前衛的なアーティストが多いスペインですが、ガウディやマンリケのように自然からのイオンスピレーションを具現化する芸術家が多いのも、そのスペインの自然の豊かさがあるからこそのように改めて感じます。

まだまだ日本ではあまり知られていないミケル・バルセロ氏ですが、彼の作品を通じて、スペインのエネルギッシュな自然の多様性を感じてみてはいかがでしょうか。

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