Variedades de uva españolas
スペインの
ぶどう
Spanish grape varieties
スペイン固有のぶどう品種
スペインらしい味わいの豊かさは、
ブドウの固有品種から。
ワイン造りにおいて3000年の歴史をもつスペインでは、複雑な地形と気候により地域に根づいてきた固有品種が(未登録の品種を除き)235種類も存在すると言われています。一時期はフランスを中心とした、ごく限られたブドウ品種が世界でもてはやされましたが、現在はより新しいおいしさを求め、個性的なスペインのブドウが注目され始めています。ここにご紹介するのは、その代表的な品種です。
PARA VINO TINTO赤ワイン用
テンプラニーリョTempranillo
スペイン産を代表する黒ブドウ
スペインの銘醸地として知られるリオハをはじめ、多くの地域で栽培される代表的な品種で、国内の黒ブドウ栽培の約40%を占めています。タンニンや酸味が豊かで、長期熟成によりひじょうに繊細な高級ワインを生み出します。
名前は「早熟」という意味をもち、9月中旬頃から収穫が始まります。地域によって呼び名が変わり、センシベル、ティント・フィノ、ティンタ・デ・トロ、ウル・デ・リュブレなど多くの別名があります。
普段からカベルネ・ソーヴィニヨンを飲まれている方には馴染みやすい味わいのものが多くあります。
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ガルナチャGarnacha
スペイン発。世界の赤ワインの主要品種
アラゴン地方原産の品種ですが、世界的にグルナッシュという名前で広く栽培されています。特に南フランスのローヌ産は有名で、質の高いワインが作られています。
多様な土壌で栽培され、干ばつや強い日照や強風にも耐え、病気や害虫にも強いなど、育てやすいのも特徴です。生育はテンプラニーリョより2週間程度遅く、色づきが完了すると急激に成熟が進み凝縮感のあるワインを生み出します。またこの品種から造られるワインは、スミレや芍薬など華やかな香りが感じられます。
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ボバルBobal
豊かな果実味で注目度上昇中
スペイン特有の黒ブドウで、地中海沿岸のバレンシア地方で主に栽培され、同国外ではあまり見られません。悪天候や病気に強く、収穫量が多いことから、かつてはバルク用(大型タンクでの輸出用)に使われていました。
最近では丁寧な栽培方法と収穫により、濃厚で上質な銘柄ワインを生み出す生産者も増え、注目品種になっています。チェリー、プラム、プルーンなど豊かな果実味を感じられ、ほのかにスパイシーなワインに仕上がるのが特徴です。
また近年の研究では、抗酸化作用が期待されるポリフェノールの一種、レスベラトロールの含有量も黒ブドウの中では最も高いとされ、健康志向の消費者らかも注目されています。
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モナストレルMonastrell
太陽を感じる力強いワインを生み出す品種
スペイン原産で、古くから栽培されている黒ブドウ品種。ムルシアやバレンシアを中心に栽培され、南フランスではムールヴェードルとも呼ばれています。有名な南仏ワイン、シャトー・ヌフ・デュ・パプのブレンドの主要品種でもあります。
中くらいの房で、実は小さめで果皮は厚く、強烈な太陽の下で力強くタンニンが豊富な赤ワインが造られます。近年は優れた醸造家によってモダンなスタイルのワインが産み出されています。
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メンシアMencia
エレガントで華やかなアロマが印象的
海洋性気候に属するカスティーリャ・イ・レオン州のビエルソを中心に栽培されている黒ブドウ品種。テンプラニーリョよりタンニンや酸味が少なく、冷涼感があり軽やかなワインが造られています。
近年、革新的な醸造家たちによって、エレガントであり華やかなアロマが印象的なワインが生み出され、人気が高まっています。梅や紫蘇など和の雰囲気も感じられ、ピノ・ノワールが好きな方には特にお試しいただきたい品種です。
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グラシアーノGraciano
長期熟成で濃厚なワインに仕上がる
リオハで主に栽培されるブドウ品種。天候にかなり左右され、栽培が難しいために希少性が高く、あまり普及しませんでしたが、リオハではテンプラニーリョに不足しがちな華やかなアロマやエレガントさを印象付けるためにブレンドされることが多い品種でした。
最近ではグラシアーノ単一品種で造った、長期熟成でしっかりとした骨格をもったワインも見られるようになりました。
PARA VINO BLANCO白ワイン用
アルバリーニョAlbariño
スペイン産白ワインの代表的品種
スペインを代表する白ブドウ品種の一つで、ガリシア州で主に栽培されています。スペインでは高級品種として取引価格も高く、近隣のポルトガルをはじめ、世界各地でも栽培する生産者が増え、近年では日本でも育てられています。
ここ最近では世界的な需要も高まりや、温暖化の影響もうけ、供給量が追い付かずさらに価格の高騰に拍車をかけています。
桃や青リンゴを想わせる華やかな香りが広がり、酸味も豊富でバランスの良い辛口の白ワインを生み出し、「海のワイン」と言われるように魚介にはとても相性が良く楽しめます。
マカベオMacabeo
若飲み用にも長期熟成にも適する品種
スペイン北部を中心に栽培されており、カタルーニャ地方では、主にカヴァの主要ブドウとして使われています。リオハやナバーラ、アラゴン州ではビウラの名で呼ばれ、主に白ワインになります。
若飲み用はもとより長期熟成にも耐え、高級銘柄も造られています。産地と造り手によって、酸をともなったフレッシュなタイプや、しっかり完熟させて花のような香りやミネラル感を与えるものまでさまざまなスタイルのワインになります。
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ベルデホVerdejo
豊かで特徴的なアロマを発揮
カスティーリャ・イ・レオン州のルエダが主な栽培地で、11-12世紀よりこの地で育てられてきました。石灰質や小石の多い土壌で育ち、夏冬や昼夜の寒暖差の大きな土地でこそ、ベルデホらしい豊かなアロマや果実味が発揮されます。
近年では広がりのある香りを感じさせる、特徴的な白ワインを造り出す生産者たちの努力により評価が上がっています。余韻にフレッシュハーブの爽やかさがあることから、スペイン版ソーヴィニヨン・ブランとしても注目されています。
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チャレッロXarello
カヴァの主要品種のひとつ
カタルーニャ地方を中心に栽培されるカヴァの主要品種。病害にも強く、安定的に生産できることから他品種とのブレンドが基本とされていました。
単一品種としても、香り、酸味、ミネラル感も豊かなので、若飲みからより力強いボディをもったタイプまで、さまざまなスタイルのワインが造られています。
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バレリャーダParellada
高品質なカヴァに欠かせない品種
カタルーニャに古くから根付いてきた、この地方の固有品種で栽培はやや難しいと言われています。
マカベオ、チャレロとともにこの3種がカヴァの代表品種で、ブレンドによってカヴァに優雅さや柔らかさを加えます。非発泡性ワインにも広く用いられ、花のようなニュアンスの香りと酸味、しっかりとしたボディが特徴です。
モスカテルMoscatel
フレッシュでフルーティーな香りが特徴
古代ギリシアのサモス島が原産地で、エジプトのアレキサンドリアを経由し地中海沿岸の諸国に広められました。日本の食用マスカットもその同系種です。
粒が大きく黄色がかった果皮は柔らかく、ひじょうにアロマティックなブドウで、フレッシュで甘い香り、白系の花、柑橘系、白桃などフルーティーなアロマが特徴です。
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